向かった先は大田区立郷土博物館。
『川瀬巴水 旅情詩人と呼ばれた版画絵師』を見てきました。 川瀬巴水は大正~昭和にかけて活動した絵師です。 現在「版画」といえば「自画自刻自摺」が主流ですが、 以前は絵・彫り・摺りをそれぞれ別の職人が担当して 1枚の版画を完成させてました。江戸時代の浮世絵も同じですね。 ですので巴水は版画家ではなく「版画絵師」と呼ばれます。 巴水の作品は主に風景画。 富士山や渓谷・滝などの自然の景色から、京都や日光の寺社、 農村民家・全国各地の名所などのあらゆる題材を 深い水の青・夕焼けの茜、雨の夜のグレー・雪の白と社の朱の対比 etc といった鮮やかな色彩とグラデーションを重ねて表現しています。 深い紺色の空に浮かぶ月と、その光に照らされる景色などはもう 私の琴線を奏でまくりで、しばし本気で巴水作品のコレクターになりたいと 考えてしまいました。 あまりに色が鮮やかで保存状態の良さに驚きましたが、 どうやら版木の残っているものは徹底した監修の元で 後摺りしたものもあるようです。 なるほど納得。 でも版画って、保存状態がよければ100年経っても摺ったままの色で 残るんですよね。 以前縁あって歌川広重『東海道五十三次(保永堂版)』を拝見したことが ありますが、これまた色が鮮やかに残っていてびっくりしました。 やはり本物を見るのは良いですね。 #
by HiDe-pastel
| 2007-11-18 22:59
| 画家
『フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展』 を見に
六本木の国立新美術館へ行ってきました。 20年あまりの活動で制作された作品は30~35点のみ(諸説あり)。 主に風俗画といわれる日常生活の一場面を描いたものが多く、 静かで緊張感のある構図と光の使い方が巧みな画家です。 今展はフェルメール以外にも17世紀~19世紀オランダの 日常生活の情景を描いた作家の作品が数多く展示され、 その中のひとつが『牛乳を注ぐ女』です。 展示名に大きく「フェルメール」と書いてある割には1点しかないんですけども、 その1点が日本で見られるということはものすごく貴重なことなんですね。 ちなみに『牛乳を注ぐ女』はアムステルダム国立美術館に所蔵されており、 代表作の1つとされています。 1658年~1660年頃の制作。今回が日本初公開ですって。 初めて見た感想は「小さいなー」。 話で知ってはいましたが想像以上に小さなサイズで、 にもかかわらず、ものすごく繊細で色鮮やかで光が散らばっていて 実際、他の画家の作品はすべてセピアチックで薄暗い印象が強かったのですが フェルメールのこの作品だけは(ライトアップのせいかもしれないけど)色が鮮やかで まったく別の時代の作品のようでした。 #
by HiDe-pastel
| 2007-11-15 21:33
| 画家
阿寺渓谷は長野の南信、木曽郡大桑村にある木曽川の支流です。
これまでに何度も描いてる場所ですが、 何度行っても淵の透き通るエメラルドグリーンに見入ってしまいます。 阿寺渓谷は一面紅葉に染まるって感じではなく ところどころに色ついた木があるくらい。 個人的なおススメは新緑の頃から夏にかけてですが あの水の色はいつ見に行っても価値アリです。 #
by HiDe-pastel
| 2007-11-12 03:02
| 取材
鹿嶺高原は伊那市の東方にある標高1800mの高原です。
頂上にはキャンプ場や展望塔がありますが、特筆すべきはそこからの景観。 眼前に南アルプスの仙丈ケ岳や甲斐駒ケ岳が大きくそびえ、 振り返ると中央アルプス~北アルプス、天気が良いと白馬連峰まで見えます。 この日はあいにくの曇り空にもかかわらず、手前は鮮やかな紅葉、 背景は水墨のような淡彩の世界とちょっと不思議な景色を楽しめました。 鹿嶺高原より ここからさらに南にある「陣馬形山」からの展望も絶景と聞いていたので 行ってみたかったのですが思っていた以上に遠く、途上の「分杭峠」で断念。 それでもこの分杭峠の展望もなかなか壮観でしたよ。 分杭峠より 今回は初めての場所でしたが、予想以上の広大な景観に 久しぶりにドキドキしました。 と同時に、まだまだ知らないスポットをたくさん見てまわりたいと思いました。 体力の続く限りね。 #
by HiDe-pastel
| 2007-11-08 21:44
| 取材
日本海を北上中の台風にビクビクしながら、
行ってきました「久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」。 会場は松本城の本丸庭園。お城のすぐ脇に特設ステージが組まれていて、 背後でどんよりとした夜空に松本城がライトアップされていました。 この日を狙ったかのように台風5号が本州を縦断、 松本も暴風域に入りましたが雨は軽くパラパラと降る程度。 本格的に崩れなかったものの、さすがに風は強くて、 演奏の音が歪んで聞こえたり、マイクが風の音を拾っちゃったり プログラムの変更や短縮があったりと 普通に考えてお金を出して聴くには最悪な条件だったんですけど それがまた生っぽいというか、相乗効果で臨場感が増したというか、 それなりに充実した時間でした。 プログラムは2部構成となっており、1部は久石作品以外の曲目で 「24」のテーマ曲とか「Mission Impossible」のテーマ曲など、 2部が久石作品で地元有志のコーラスで「天空の城ラピュタ」のテーマ曲、 「Quartet」テーマ曲、「水の旅人」テーマ曲などでした。 個人的な欲を言えば、久石さんの曲がもっと聴きたかったかな。 まぁ今回のツアーは新日本フィルW.D.Oであって久石さんのツアーではないので また機会があったらソロコンサートに行くとしましょう。 それでもやっぱり生音を聴くのはいいですねー。 帰ってきてから制作中はずっと久石譲のCDかけっぱなしです♪ #
by HiDe-pastel
| 2007-08-06 00:30
| 雑談
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